太陽風シンチレーション観測
夜空に煌めく星がまたたくように、
電波で見た星もまたたいている。
大気は夜空に星をまたたかせ、
太陽風プラズマは電波星をまたたかせる。
星からの電波は、広大な宇宙空間を旅して地球に到達します。この電波から、旅の途中で通過してきた宇宙の様子を知ることができます。
宇宙探査機によって太陽風立体構造を観測するためには、惑星の公転面から高く飛び出す必要があります。探査機ユリシーズは、木星の巨大重力を利用することで公転面から脱出することができました。しかし、太陽風の立体構造を観測するには、長い年月を必要とします。
電波星の瞬きで太陽風を測る方法では、天球上に散らばる多くの星々からの電波を利用することができます。そのため、探査機では観測できないような太陽の近くや、高緯度を吹く太陽風を短期間で立体的に観測することができます。
雲の動きに応じて地表の影が動くように、電波の瞬きも太陽風の移動に応じて地表を移動します。この動きから太陽風の速度を知ることができます。