SUMMER SCHOOL 2024

YOUNG SCIENTIST GROUP OF
GEOMAGNETISM, EARTH, PLANETS AND SPACE SCIENCES

招待講演

本年度も宇宙地球惑星科学若手会の関連分野である「宇宙天気」「磁気圏・地磁気」の第一線でご活躍されているお二方にお越しいただき,研究分野の最先端や,我々の研究分野と社会とのつながりなどについてご講演いただく予定でございます。

テーマや詳細につきましても,後日こちらのページで公開する予定でございます。しばしお待ちください。

玉置 晋 様

ABLab 宇宙天気プロジェクトリーダ / 茨城大学 社会人大学院生

『文明進化型の「宇宙天気災害」に備える ~宇宙天気防災をリードする人材の役割と育成~ 』

私たちの社会に対して影響を及ぼす宇宙環境の変化の事を,地上の天気になぞらえて「宇宙天気」と呼ばれています.宇宙天気は研究の世界から社会の課題として扱われはじめました,この過程において,以下の3つの課題が顕在化しています.
課題①:宇宙天気リスクに対する社会認知の低さ
課題②:宇宙天気リスクに対応できる人材の不足
課題③:①②を解決できない社会基盤の弱さ
これから宇宙天気防災をリードするみなさんと一緒に,課題①~③を解決する方法を見出していきましょう.

ABLab宇宙天気プロジェクトでは,「宇宙天気キャスター」「宇宙天気インタプリタ」という新たな職域を提案しています.

能勢 正仁 様

名古屋市立大学 データサイエンス学部 教授

国際協力で行われる地磁気観測

宇宙地球惑星科学・宇宙天気の研究には、国際標準磁場(IGRF)モデル、Dst・AE・Kpなどの地磁気指数、リアルタイム地磁気データの利用が欠かせません。これらのモデルやデータおよびデータベースは、国際地磁気・超高層物理学会(International Association of Geomagnetism and Aeronomy, IAGA)における国際協力の元、各作業部会や各研究機関で作成・公開されています。本講演では、長年にわたってIAGAの作業部会や部門のChairを務めると共に、地磁気指数算出の任にあたってきた講演者の経験を基に、研究を支える基盤的な情報がどの様に整備され流通しているのか、その仕組みをご紹介します。また、観測の新手法、巨大データベースの作成、新しく提案されている地磁気指数、地磁気データの論文引用など、近年の地磁気観測における動向についてもお話しします。

Credit: NASA